うつの治し方 -私はこんなふうにして回復しつつあります。-


なんでわざわざタイプSからタイプMへ?(その2)

(前の記事のつづきです)

何しろ、私のまわりにはスカイウェイブどころか、ビッグスクーターに乗った知人はひとりもいない。
翌日、私のウェブ探索がはじまった。 価格だけで比較したら、関東の大規模店で、もっと安いところがある。
しかし、アフターサービスの心配を帳消しにするほどの価格差はないようだった。
オヤジさんの魅力は捨てがたい。
中古車相場から下取り価格を推計すると、おどろいたことにオヤジさんの出してくれた下取り価格は、かなりがんばってくれている価格だ。
問題は買い替えの必然性だ。
あくまで私なりのおおざっぱな考えでいくと、250クラスのバイクは、エンジン関係では、走行1万キロあたり10万円消耗すると思っている。
他の消耗品はどうだろう。
リアタイアとフロントブレーキパッドはほぼ限界だ。
フロントタイアもあと2千キロぐらい。
リアブレーキパッドも今年じゅうに交換が必要だ。
ざっと見て、今年じゅうに整備代として4万円くらいかかりそうだ。
「ああ、シングルヘッドライトも、ダブルにしてほしかったんだよなあ」
初期型のシングルヘッドライトは、独眼流正宗とか、海賊っぽくて、個人的にはカッコいいと思うのだが、友人から、あるいはGSで、
「ヘッドライト、片方切れてますよ」
と親切に指摘されたことが数回あった。
「ありがとう。でも、これ、最初からこうなってるんで」
と弁解するのもナンだ。ダブルライトだと、片方が切れたときでも、もう一方で走れるから、その安心度は高い。
それから、夜間走行していると、ときどき、前を走っている車がわざわざ道をあけてくださるのも申しわけないと思っていた。
人相の悪いバイクだとか、整備不良の怪しいバイクだと思われている可能性は否定できない。
リモコンキーももう一個あると心づよいなあ、と思ってはいた。
さらにクチコミ情報を見てみると、2ちゃんねるに膨大な書きこみがあっておどろいた。
うのみにするつもりはないが、パワーモードは威力があるらしい。
もうひとつ、マニュアルアシスト・モードはさらにすごいらしい。オヤジさんも同じことをいっていた。
どうしよう。買い替える必然性は十分あるという結論があっさり出てしまった。
一週間、寝かせてみよう。
それでまだ欲しいようだったら、購入しよう。

と、思っているあいだに一週間たってしまった。気もちはかわらない。
観念して、オヤジさんのお店にいくと、私の顔を見るなり、
「どう?考えてくれた?」
「はい。お願いします」
「よっしゃ」
いつものように魚屋のような威勢のよさ。スカイウェイブだって、三枚におろしかねない。
私はわすれずにつけくわえる。
「申しわけないんですけど、もう一万円だけ、泣いていただけます?」
「ああ、いいよっ。約束だからねっ」
ちゃんとおぼえていてくれたのだった。
オヤジさんは、ちゃちゃっと契約書に支払い金額を手書きする。
「やはりいいなあ、このドンブリ勘定」
私は声に出さずに思った。
何もいわず、自賠責も2年つけてくれた。
私が書きはじめると、イケメン店員さんにむかって豪快に笑いながら、
「さあ、値つけ、いくらにすっかなあ!○○万8千円かあっ?!ガハハ」
いいんだろうか。
いくら常連とはいえ、客の前で下取り車の値段を相談するというのも。
いわれたイケメン君はあいまいに笑っている。そうだよね。
オヤジはざっくばらんに、ツナギの腹をつきだしてつづける。
「この型の中古は、ここいらへんではまだあんまり出まわってないんだよ。東京じゃ、べつだけどね」
「へえー」
「長く乗る人が多いしねえ」
「なるほどー」
私は大きくうなずく。11ヶ月でこんな距離を走る人も少ないだろう。とくに県西部では雪のため、冬季の2ヶ月くらいはどうしてもバイクに乗れない。年に5千キロも走れば多いほうだから、とうぜん3年くらいは所有するはずだ。
モノも人も長くつきあう。それが東北のよさのひとつ。
「いま、コーヒーいえますからね」
オヤジさんはみずから成約祝いのコーヒーをいれてくれ、私たちはバイク話に花をさかせた。次期ジェンマがどうの、二輪生産のグローバリゼーションがこうの…。
3月初旬。東北の春はまだ浅い。外は寒かったが、店内はあたたかかった。

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コメント(0) | トラックバック(0) | 2008年05月03日 07:00

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